糖尿病と消渇 | 世田谷区上北沢の鍼灸院 Five Elements

糖尿病と消渇

暑い暑いと言っていると嫌になってくるのですが暑いです。

と言いつつも、私は冷房の効いている店内にいるのでまだ大丈夫なのですが、電気代が恐ろしくて戦々恐々としています。

窓やドアを前開にして風を通してしまえばいいのですが、台風が過ぎた後でグズグズ天気なのと、結構虫も入ってきたりするので困っています。

ちなみに、私は無駄な殺生は好みませんので、基本的に殺虫剤とかは使いません。

たまに裏口とかに蜘蛛が巣を作っているのですが、特に害もないですし、蜘蛛がいる間はそっとしておいて彼らがお引越しした後に巣を掃除します。

 

さて、糖尿病のお話です。

西洋医学的には糖尿病というのですが、名前と実際の症状が結構違うのがこの病気です。

糖尿病にはⅠ型とⅡ型があり、似ているようで似ていないのです。

まず、Ⅰ型というのは子供がよくなります、インスリン注射がないと生活できないと言うタイプの症状です。

原因はざまざまで、自己免疫性だったりウイルス性だったりといろんな説がありますが、これと言った確定要素はまだわかっていません。

人の臓器のなかでものすごく大切な物の一つが膵臓です。

人の体はホルモンで調節されていて、食べ物によって得た糖分を体内に吸収する指令を出すホルモンというのはインスリンしかありません。

体内に蓄えたエネルギーを血管に放出するにはグルカゴンですとか他にもあるのですが、体内に持ってくるのはインスリンしかないのです。

インスリンダイエットとはこの体内に糖分を吸収するインスリンを出しにくくして吸収されにくくするというものらしいのですが、私はよくわかりません。

インスリンは膵臓の中にあるランゲルハンス島と言う部位の中にあるβ細胞から分泌されます、Ⅰ型糖尿病の人はこのβ細胞がなんらかの原因により壊されてしまうのでインスリンが分泌できなくなってしまう→インスリンが出ないので糖分が吸収できない→高血糖状態が続きいろんな要素によって体が酸性に傾くことによって生命の危機に陥ると言うものです。

基本的にインスリンを注射したりすることで血糖値をコントロールしていきます。

 

そして、よく生活習慣病と言われているのはⅡ型のほうですね。

同じ糖尿病と言われていますが、メカニズムは全く違います。

Ⅱ型の糖尿病の場合は、

①インスリンが出にくくなっている

②インスリン自体に問題がある

③インスリンは出ているし問題もないけど感受性が悪くなっている

この三つがよくある状態で、あまりわからないのが③だと思います。

ホルモンと言うのは血液に溶け込んでから受容体に結合されて初めて効果を発揮します。

わかりにくいですよね、つまり、ホルモンは鍵で、受容体という鍵穴に差し込んで初めて効果が出るんです。

鍵は正常なのですが、鍵穴が壊れてしまっているので鍵が開かない→ホルモンが作用しないとなるのです。

このⅡ型糖尿病は生活習慣もありますが、遺伝的になりやすい人なんかもいるみたいです。

よく糖尿病は太っている人がなりやすいなんて思われていますが、最初は太っていてもインスリンが作用しないのでそのうちに痩せていってしまいます。

 

糖尿病が怖いのは、尿から糖が出ることではありません。

糖尿病をわかりやすい病名に変更すると血管ボロボロ病です。

高血糖になり、血管がボロボロになってしまうのでうまく血液が行き渡りません、なので網膜症(目が見えなくなる)、腎症(透析が必要になったりします)、末梢神経障害が起こります。

末梢神経障害はひどくなると足の指が壊疽して腐ってしまいます。

つまり、糖尿病とは尿から糖が出てきてしまうのが問題なのではなく、尿から糖が出てきてしまうほどの高血糖になり、特に血管をボロボロにしてしまうことによって目が見えなくなったり、腎臓が壊れたり(腎臓って血管の塊なんです)、神経が壊されてしまうのが怖い病気なのですね。

実は、最新の薬ではわざと尿から糖を全部出してしまって血糖を下げようという薬も開発されています。

尿って血液なんです、血液が腎臓でろ過されて尿になるのですが、ろ過の時に実は糖はすべてすり抜けてしまうんです。

一度すり抜けた糖は膀胱に運ばれる前にすべて血管に再吸収されて尿には出てきません。

でも、血管に糖がたまりすぎて症状が出てしまうのであれば、再吸収をしにくくしまえば血糖値が下がるじゃないですか!と言うことなのですね。

Ⅰ型と違って明らかな症状が合併症が出るまでは無症状なので真剣に考えないのですが、症状が出はじめるともう元には戻れません。

東洋医学ではこの糖尿病のことを消渇と言います。

口渇、多飲、多尿がベースにあり、消穀善飢という症状が出ます。

喉が渇き、水をたくさん飲み、尿もたくさん出る、食べても食べてもまた食べたい。

糖尿病の症状そのものですよね。

 

そんな私も2年位前から糖尿病の気が出始めています。

みなさん、健康診断などで血液検査をするときに血糖値上がるから前の日は食事を少なくしたとか言う手を使いませんか?

現在、糖尿病の判断をするのは血糖値ではありません(とは言え血糖値も参考にはします)。

HbA1cと言う値です。

血糖値は食事前や食事後などですぐに変動します。

大抵は空腹時血糖値で測るのですが、食事をした直後だと分単位で上がったりします。

一方、HbA1cとは、ヘモグロビンが作られたときに糖と結合しているヘモグロビンが血中ヘモグロビンの何%なのかと言う数値です。

ヘモグロビンは120日程度で古いものと入れ替わります。

なので、2〜3ヶ月間の平均血糖値を知ることができるのですね、なので、前日食べなかったとかは全く無駄なのです。

HbA1cは6.4未満がセーフゾーンで、正常値は5.4くらいです。

8以上の状態が続くと、数年後には先ほど書いた合併症が出てくる危険がかなり高まります。

とにかく早く対応することが必要な糖尿病、6.4を超えたらまずは日常生活から気をつける必要があるのですよ。

 

そんな私も実は糖尿病の危険性が高まっていまして、超甘党なのですが今は制限しています。

近所のケーキ屋さんに行くのも我慢をし、カロリーと24時間戦っています。

とりあえず今は薬を飲みながらHbA1cが下がるのを期待しています。

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